最近姉が優しい。
実家に帰ると、抽選で当選した資生堂パーラーのクッキーがあって「え、いいなー」というと、ガサゴソと「キドラの分これ」と持ってきてくれた。どうやら事前に私の分を詰めていてくれたらしい。
やけに優しいでは無いか。しかも、可愛いラッピングまでしてくれちゃって、ありがたい。どうしたんだ?何があったんだ?気持ち悪さ半分、こわさ半分。
優しさに浸りながら帰れると思いきや…1人がやらかした。
自分の家に帰るとき、色々荷物を詰めて玄関に置いていたら、一歳の甥っ子が私の荷物をガサゴソと漁り始めて、この愛の塊のクッキーの詰め合わせを地面に投げつけたのだ。
見ての通りこの有様だ。
最近ボールとか投げることにハマってるらしく、私のクッキーを地面にバンッと。
いやいや、ボールじゃ無いから、貴重な食料だから。
これは怒らなきゃ、と思って怒るものの、睨む顔がまた可愛くて😮💨ハァ。
とりあえず怒って、もうしないだろうと二階に行って準備をしてると、また投げたのだ!
やつは逃げ足が早く、何も無かったかのように母親の後ろに隠れているではないか😠顔は確実に悪いことをしたという顔で、口先が尖っている。
私も睨みつけてやった。
でも、いつのまにかあの無垢な笑顔にやられてしまい、壊れたクッキーが無かったかのように。
仕事から帰ってきて、ふとカバンを見るとこのクッキーが入っていて、悲しいはずの粉々さが、なんとも愛おしく思えてしまうのであった。
あーあ、って思いながら、甥っ子の「あーあ」という声を思い出してまた和やかな気持ちになる。