モトマチの神隠し

 

ある日の仕事帰り元町中華街でまめちゃんとご飯をすることに。いつもは素通りしてしまう中華街だが、この日は何故か屋台が賑わっていて、ニンニクや何かを炒める良い香りがしていた。仕事帰りの空腹には堪えた。

私はカボチャのグラタンとオニオンスープを。まめちゃんは、チキンカレーの温玉乗せライス大。各々食べたいものを楽しんだ。

 

食べすぎたせいか、途中からお腹が痛くなってしまい居ても立っても居られない。

「ごめん、外の空気吸ってくるね。」

バレバレの嘘をつき、私は一目散にお手洗いに。

帰る途中、煌びやかな提灯に見惚れながら、ゆっくり瞬きをすると夏の夜の爽やかな風が吹いた。

 

席に戻ると、先程の人気はなくなり、食べたお皿や食べ物が散乱していた。

およよ、まめちゃんの姿がない。どこに行ってしまったのだろうか。店員さんもいなくなってしまった。殺風景の元町。どこか怖くなって、足がすくんだ。。。後退りをして走って人気の多い大丸まで行こうとすると、何かが足にふれた。

 

 

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足元で何かが動いている。

 

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